「湯シャン」って実際どうなの?正しい方法とメリット・デメリット

「湯シャン」という言葉をご存知でしょうか?毎日のシャンプー・リンスは髪や頭皮に負担がかかるという発想から、お湯で洗い流すだけの「湯シャン」をする人が増えたといわれています。今回は「湯シャン」の正しい方法と、メリット・デメリットを詳しくご紹介します。

シャワー

2018年10月30日更新

頭皮/髪の臭い

Yukari (フェリーチェ編集部)

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[1]湯シャンってどうやるの?

「湯シャン」と聞いて、ただ髪をお湯で流せばいいだけと思っている人も少なくないのではないでしょうか?

本当に汚れは落ちているの?と不安に感じてしまいそうですが、間違った方法を続けているとかえって髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。

ここでは、正しい湯シャンの方法を確認していきましょう。

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初めて湯シャンをする場合

毎日シャンプーで髪を洗っていた人が急に湯シャンを始めると、これまでの皮脂分泌のリズムが乱れてしまい、ベタベタしたり、かゆみを感じたり、臭いが気になってしまうことがあります。

そのため、急に湯シャンに切り替えるのではなく最初のうちは2〜3日に1回はシャンプーを使い、頭皮に違和感を感じなくなってきたら4〜5日に1回…といった感じに、シャンプーを使う頻度を減らしていく方法がおすすめです。

湯シャンへ移行する間の時間は、皮脂の分泌が活発になりがちなため、皮脂が毛穴に溜まりやすくなります。

この状態を放っておくと「脂漏性皮膚炎」などを発症し薄毛の原因となってしまうケースがありますので、必ず1日1回は湯シャンで皮脂を洗い流すようにしましょう。

また、湯シャンは人によっては激しいかゆみや炎症を起こしてしまう可能性もあります。

もし、頭皮に違和感を感じた場合は、ただちに皮膚科などの医療機関を受診するようにしましょう。

湯シャンのやり方

1.ブラッシング

実は大切なポイントが、入浴前のブラッシングです。ブラッシングをすることで、絡まった髪の毛を整え摩擦を軽減することができますし、髪の毛の表面に付いたホコリなどの汚れを取り除いてくれる効果があります。

ポイントは頭皮から毛先まで、しっかりとブラッシングすることです。絡まりやすい毛先部分は、できるだけ丁寧に優しくブラッシングするようにしましょう。

2.すすぎ(湯シャン)

40度以下のぬるま湯で頭全体を洗い流します。このときのポイントとしては、

・シャワーの流水は上から下へ流す
・地肌は指の腹の部分でマッサージするように洗う
(爪を立てて頭皮が傷つかないように気をつけましょう)
・髪は手ぐしで優しくなぞるように洗う
(髪が長い場合は、先の丸いプラスチック製のブラシなどを使ってブラッシングしながら洗うのも効果的です)
・時間は10分以内(それ以上になると、必要な油分まで洗い流してしまうので要注意!)

3.タオルドライ

湯シャンが終わったらバスタオルで髪を挟み、上から手のひらで抑えるように水分を拭き取ります。

ゴシゴシとこすってしまうと、摩擦で髪が絡みやすくなったり切れ毛の原因になりますので気をつけましょう。

タオルドライのあとは、必ずドライヤーで乾かしましょう。自然乾燥など、生乾きのまま放置してしまうと菌が繁殖しやすくなったり、髪が痛みやすくなったりするので、必ずドライヤーを使って髪の根元から乾かすようにしましょう。

整髪料やトリートメントなどは、ベタつきの原因になりますので使用は控えた方が良いでしょう。

[2]湯シャンのメリット・効果は?

では、湯シャンをすることによってどのようなメリットや効果があるのでしょうか?

シャワー

乾燥肌の人には良い

湯シャンに向いているとされているのは、皮脂の分泌が少ない人、つまり乾燥肌の人といわれています。

乾燥肌の人は皮脂の粘度ががとても少ないため、お湯で洗うだけで皮脂汚れが簡単に落ちやすく、湯シャンをしても頭皮のベタつきなどが少ないと思われます。

シャンプーによる髪や頭皮への影響

最近では様々な種類のシャンプーやリンス、オイルトリートメントやワックスなどの整髪料などが販売されています。

なかでもシャンプーは洗浄力がとても強いものや、逆に洗浄力が弱く肌に優しいものもドラッグストアなどで購入できるようになりました。

洗浄力が強すぎるものは、頭皮の汚れ落ちは良いものの、必要な皮脂まで落としてしまい乾燥を招いてしまいますし、洗浄力が弱いものは汚れや整髪料などを落としきれず、頭皮に汚れが溜まってしまう場合があります。

自分の肌の状態や髪質が分からないまま、相性の悪いシャンプーなどを使い続けていると、髪や頭皮にダメージを与えてしまう場合があります。

その点、湯シャンの場合はお湯で洗い流すだけなので、シャンプーなどによる肌荒れや髪への影響は心配しなくてもいいかもしれません。

コスト削減

当然、シャンプーやリンスを使わずにお湯だけで髪の毛を洗うので、コスト削減につながります。

ただ湯シャンの場合、シャワーで洗い流す時間を10分程度たっぷりめにすすぐのが好ましいので、水道代の削減は難しいかもしれません。

[3]湯シャンのデメリット

では反対に、湯シャンをすることによってどのようなリスクやデメリットがあるのでしょうか?しっかり理解していきましょう!

髪

頭皮への影響

湯シャンを続けた人の頭皮や髪の毛にどのような影響が起こりうるのか、しっかり確認していきましょう!

・かゆみ

湯シャンを始めると、ほとんどの人が最初に経験するトラブルのひとつに「かゆみ」があります。

シャンプーの成分によるかゆみの場合は、頭皮の油分が必要以上に無くなってしまうことで起こるかゆみなので、シャンプーを減らしたり違うものに変えると改善することができます。

しかし、湯シャンをすることによって生じたかゆみは、頭皮から分泌された皮脂がきちんと洗い流せていないために酸化してしまい、垢や汚れと同じような状態で皮膚に留まるために起こるかゆみです。

こうなってしまうとなかなか湯シャンだけで頭皮を綺麗な状態に戻すのは難しくなってしまいます。

かゆい状態を我慢することはストレスになりますし、掻きすぎると炎症や傷の原因になってしまいますので、適度にシャンプーを取り入れることをおすすめします。

・髪がベタベタ

頭皮に付着している皮脂は、湯シャンだけでは完全に取り切ることはできません。

少しずつ取りきれていない皮脂が日に日に蓄積していくので、気づけはベタベタな頭皮や髪が思い状態になってしまっていたということも起こり得るのです。

毎日のことなので、最初は変化が分かりづらかったりしますが、1〜2週間もすればしっとりと湿っているような髪質に感じられるようになります。

そのせいで、髪の毛に重さが出てきてしまうため、髪の毛にボリュームがなくなったり、ペタっとしたように見えて収まりの悪い髪型になってしまう場合があります。

・臭い

かゆみ・ベタベタでお伝えした通り、頭皮に少しずつ蓄積される皮脂は日に日に酸化していきます。酸化した皮脂は臭い始めますが、なかなか自分では気づかないことが多いといわれています。

何日も頭を洗っていなければ、その分汗や皮脂が頭皮に溜まっていくことになるので、当然鼻につくムワっとしたニオイを発してしまいます。

頭皮の衛生面はもちろんですが、エチケットとしてニオイは気をつけたいところですね。

・フケ

フケには乾燥肌の人に見られる細かいフケと、脂性の頭皮の人に見られる大きなフケの2種類があります。

一般的に、乾燥肌タイプの人のフケは皮膚の生まれ変わりであるターンオーバーが乱れていることが考えられ、脂性タイプの人のフケは雑菌が繁殖することによって起こると言われています。

どちらも頭皮の状態が悪くなることが原因なので、その状態のまま湯シャンを続けることはおすすめできません。

極端な乾燥や皮脂が溜まった状態のままで湯シャンを継続させていると、頭皮環境がさらに悪化し、頭皮のかゆみ、湿疹、炎症などの症状を引き起こしてしまう可能性があるので気をつける必要があります。

・薄毛・ボリュームの減少

湯シャンは、頭皮に刺激を与えないため頭皮に優しい、太くしっかりとした毛が作られやすくなるため抜け毛の減少につながるといった声もあります。

ですが、それは健康的な頭皮の状態がキープされていてこその話です。

きちんと汚れを落としきれていないと、汗や皮脂、ホコリなどの細かい汚れが頭皮で酸化してしまい、ベタついたり髪が皮脂の重さでしっとりとしてしまうため髪の毛にボリュームがなくなったように見えてしまいます。

また、長時間不衛生な状態の頭皮のままでいると、溜まった汚れで毛穴が根詰まりを起こし、抜け毛の原因にもなりかねません。

湯シャンだけでは、完璧に皮脂や汚れを落としきることは難しいため、薄毛やボリュームを出したいとお悩みの人には、あまり湯シャンはおすすめできません。

・雑菌の繁殖

湯シャンだけでは落としきれなかった、頭皮に残った汗や皮脂は酸化して汚れとなります。

この汚れが残ったままの状態で寝ていると、体温によって温められて枕に付いている雑菌やダニが繁殖しやすい環境を作ってしまいます。

頭がかゆいという症状を感じるようであれば、雑菌やダニが原因の可能性があるので、頭皮と寝具のケアをおすすめします。

[4]どうしても湯シャンがしたいなら注意すべきポイント

湯シャンのメリット・デメリットをご紹介してきましたが、そうは言っても実際やってみないと分からない、やってみたい!という方もいらっしゃるかもしれません。

では、どうすれば安全に湯シャンができるのかご紹介していきます。

湯シャンの感覚を2〜3日にする

湯シャンを始める時は、ある日突然シャンプーをするのを止めるのではなく、「最初は2日に1回」「次は2〜3日に1回」「慣れてきたら4〜5日に1回」といった感じで、様子を見ながら続けることが大切です。

季節や頭皮の状態によっては、トラブルが起こりやすい場合もありますし、安心して湯シャンを継続するためには2〜3日に1回のシャンプーをおすすめします。

シャンプーに使われている成分に注意する

シャンプーに使われている界面活性剤には種類があります。洗浄力が強いものは高級アルコールを使用していて、乾燥肌や敏感肌の人には刺激が強すぎます。

頭皮の乾燥が気になる場合は、アミノ酸系のシャンプーがおすすめです。

アミノ酸配合のシャンプーは、高級アルコール系シャンプーに比べて、低刺激で洗浄力が優しく適度に皮脂汚れを落としてくれます。

湯シャンをしたいけど、匂いや皮脂汚れが心配という方には、アミノ酸系シャンプーとの併用をおすすめします。

[5]髪と頭皮に優しいおすすめシャンプー

乾燥肌や敏感肌の方でも安心して使っていただける、髪や頭皮に優しく刺激が少ないシャンプーでありながら、適度に汚れを落としてくれる、そんなおすすめのシャンプーをご紹介します。

モーガンズ ノンシリコンアミノ酸シャンプー

アットコスメや様々な口コミサイトで必ず上位にランクインしている大人気のアミノ酸シャンプーが「モーガンズ」のノンシリコンシャンプーとコンディショナーです。

天然由来成分99%以上で構成されていて、19種類ものアミノ酸を配合した地肌にも髪にもとにかく優しいシャンプーです。

使っていくうちに、パサつきや広がりを感じなくなったり、見た目に分かるほどしっとりとした髪のまとまりを実感できると評判の人気アイテムです。

ミノン薬用シャンプー

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ミノンと言えば、市販アミノ酸シャンプーの先駆けとも言えるシャンプーです。

敏感肌や乾燥肌の人に効果的で、特にフケでお悩みの人にはおすすめのシャンプーです。

配合されている界面活性剤がアルカリ性寄りなので、比較的汚れが落ちやすくアミノ酸シャンプーの中では汚れを洗い落とす洗浄力と低刺激な処方のバランスが良く、肌トラブルが心配な方には特におすすめしたいシャンプーです。

フィヨーレ Fプロテクト

フィヨーレのシャンプーは、刺激が少ないのに洗浄力やスカルプケア、ヘアケアなど様々な部分で高品質なバランスのとれたサロンシャンプーです。

さらさらタイプとしっとりタイプの2種類からお好みで組合わせて選ぶことができるので、自分の髪質に合わせて使えるのが嬉しいポイントです。

香りも洗い上がりも優しい仕上がりで、理想に近い使い心地が実現できます。

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[6]髪と地肌の状態を知って正しいヘアケアを心がけましょう

丈夫で美しい髪は、健康な頭皮から作られます。人によって頭皮の状態や髪質、ライフスタイルなどは様々なので、すべての人に湯シャンが向いているとは言い切れません。ですが、湯シャンをすることによって頭皮の調子が良いと感じる人もいれば、湯シャンそのものが合わないと感じる人もいます。

やり方にもいくつかのポイントがありますし、毎日のシャンプーからいきなり湯シャンに切り替えるのではなく、頭皮の状態を確認しながらある程度の調整期間は必要となります。まずは、ご自身の頭皮や髪の状態をしっかり把握することが大切です。健康な頭皮と、丈夫で美しい髪を作るためにも、正しいケアを心がけましょう。

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